士業は有料広告を使うべき?実務現場から見えたメリット・デメリットと成功のコツ

士業は有料広告を使うべき?実務現場から見えたメリット・デメリットと成功のコツ

この記事では、行政書士・社労士・司法書士など士業事務所のWEB集客において有料広告をどのように位置付けるべきかについて私の経験を交えながらご説明したいと思います。

まず、士業が有料広告を使うメリットとデメリットについてご説明します。

目次

士業が有料広告を使うメリット

WEB集客解説用説明画像

短期間で集客を始めやすい

有料広告の最大のメリットは、比較的短期間で集客を始めやすいことです。

昨今は、士業業界も他業種と同様にWEB対策を実施している競合他社が多いため、SEOは成果が出るまで、毎日のように情報更新を行ったとしても、一般的には半年程度かかるケースが多いというのが私の印象です。

一方、有料広告は公開開始したその日から、希望するWEBサイトへのアクセスが始まります。

そのため特に独立直後や、まだホームページの評価が弱い士業事務所にとっては、「まず最初の問い合わせを獲得する」という意味で有効であるといえます。

「今すぐ客」にアプローチしやすい

有料広告は「今すぐ客」にアプローチしやすい特徴があります。
※「今すぐ客」とは、すでにサービスを探していて、近いうちに申し込み・契約する可能性が高い見込み客のことです。

Googleで業務名や地域名を入れて検索している人は、すでに依頼先を探しているケースも多く、問い合わせに近い見込み客へ直接アプローチできる可能性があります。

士業サービスは単価が比較的高い業務も多いため、1件の受任で広告費を回収できるケースもありえます。

地域や業務を絞った集客ができる

士業と広告は地域戦略との相性も良いです。行政書士や社労士などは地域密着型業務も多いため、地域を絞って広告を出せるメリットはかなり大きいです。

神奈川県限定、横浜市限定、建設業専門、外国人雇用企業向けなど、自分が取りたい案件に近い層へ広告を表示しやすくなります。

改善ポイントを分析しやすい

実務上感じるのは、有料広告は改善ポイントを発見しやすいという点も大きいです。広告を出すと、クリック数や問い合わせ率など数字がかなり見えるようになります。その結果、「問い合わせが来ない原因」が分析しやすくなります。

問い合わせが来ない本当の原因が、広告内容ではなく、ホームページの導線やプロフィール、実績の見せ方に問題があるケースも非常に多いです。そのため、広告運用は単なる集客手段ではなく、ホームページ改善にも役立つことがあります。

SEOだけでは届かない層へアプローチできる

最近はAI検索や大手ポータルサイトの台頭もあり、SEOだけで集客する難易度は以前より高くなっています。

そのため、SEOだけに依存せず、広告・SNS・YouTubeなど複数の流入経路を持つことは、事務所経営の安定化にもつながります。

競合が弱い分野では成果が出やすい

競合が弱い地域や専門特化分野では、広告がかなり機能するケースもあります。

逆に「何でも対応します」という総合型よりも、「建設業専門」「相続専門」など専門性を明確に打ち出している事務所の方が広告との相性が良い傾向があります。

士業が有料広告を使うデメリット

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広告費が継続的に発生する

当然ですが、有料広告は費用がかかります。

SEOは上位表示できれば継続的にアクセスが来る可能性がありますが、事前にしっかりと対策を講じていない場合は、広告は止めた瞬間にアクセスも止まります。

そのため、広告費で集客する場合、私の感覚では、基本的にその広告費の約3~5倍の売上が獲得し続けることが出来る仕組みを事前に作っておくことが重要です。

例えば、弊社の場合、フェースブック広告に毎日千円、1ヶ月で3万円の広告費を投入するのであれば、その効果として1ヶ月間に広告の効果で10万円から15万円程度の売上を獲得出来るかが有料広告活動の可否基準と考えています。

クリック単価が高い分野も多い

士業分野はクリック単価が高いケースも少なくありません。

相続、離婚、債務整理、会社設立、助成金などは競争も激しく、広告費がかなり高くなることがあります。

いい加減な施策や広告出稿のノウハウを持たずに広告を出稿すると、問い合わせが来ないまま広告費だけ消えていくケースも十分ありえます。

広告だけでは信頼形成が弱い

士業は「信頼業」であるため、広告だけでは依頼につながりにくいという問題もあります。

実際には、多くの見込み客は広告を見た後、ホームページを確認し、プロフィールや実績、解説記事などを読み込みながら比較検討しています。

そのため、広告だけ強くても、ホームページが弱いと成果は出にくいです。

また、毎年数十万円のWEB広告をここ数年実施している弊社の感想として、広告から弊社を認知していただくより、SNSなど無料のコンテンツから弊社の業務内容を知っていただいた方の方が弊社に対する信頼感が高い傾向があります。 

最近は、有料広告は「一般人を騙そうとしている」と身構えておられるサイト訪問者が多い印象が強いです。

そのため、広告からサイト訪問された見込客については、まず、その警戒心を解いて頂くことから始めることが重要と感じています。

価格競争に巻き込まれやすい

広告は比較されやすいため、「格安」「初回無料」などを前面に出しすぎると、価格比較だけの問い合わせが増えやすくなります。

士業は労働集約型業務が多いため、安売り戦略は長期的にかなり危険だと私は感じています。

運用知識が必要になる

Google広告など有料広告は単純に出稿すれば成果が出るものではなく、キーワード選定や除外設定、ランディングページ(LP)改善、広告文改善など広告の出稿にあたり細かな調整が必要になります。

そのため、広告の勉強をせずに始めると失敗しやすいです。

問い合わせの質に差が出やすい

広告は問い合わせ数を増やせる一方で、価格比較だけをしたい人や、まだ依頼意思が弱い人も一定数含まれます。

そのため、「どんな顧客を集めたいのか」を事前にかなり明確にしておく必要があります。

弊社がオススメする士業が活用すべき有料広告

ここからは弊社の実際の経験を踏まえたうえでの実践的なアドバイスをさせていただきます。

私は士業が有料広告を使う場合、「今、自身にどのような情報が手元にあるのか」を最初に考えるべきだと思っています。

1)見込客のリストがあるならFacebook広告は非常に強い

もし、すでにメルマガ読者、LINE登録者、YouTube視聴者、サイト訪問者などのメールアドレスなどの見込客リストがある場合は、Facebook広告やInstagram広告はかなり効果的な販売ツールになります。

なぜなら、自社サービスに興味を持っている可能性が高い層へ認知拡大を図れるのであれば、それが最も効率的だからです。それは、顕在層・潜在層を問わずです。

たとえば、過去に実際弊社サービスをご購入いただいた方の中には、YouTubeを見て、記事を読んで、無料資料を見て、その後しばらく比較検討し、数週間後や数ヶ月後に問い合わせを頂いたケースも普通にあります。そのため、潜在層・顕在層問わず見込客へ複数回にわたり広告を表示できるFacebook広告は非常に強力です。

特に、教育型コンテンツを持っている士業事務所との相性はかなり良いです。YouTube、SEO記事、無料説明会、無料資料などを既に運営している場合は、広告による追客も機能しやすいです。

2)見込客のリストがないならGoogle検索広告などリスティング広告が優先

逆に、まだ知名度もリストもない状態なら、まず検索広告の方が優先度は高いと思います。

検索広告は、「今まさに探している人」に直接アプローチできます。地域名と業務名を組み合わせた検索は、問い合わせにつながりやすいケースも多いです。

実務上は、

検索広告でアクセスを集める

サイト訪問者を蓄積する

Facebook広告で追客する

という流れが、広告業界では一般的な戦略の一つになります。

WEB集客の広場

私からのアドバイス
私はこれまで、Google 広告(検索広告)、Yahoo! JAPANの検索広告、YouTube動画広告、そしてFacebook広告など、さまざまな媒体を活用し年間数十万円から数百万円の広告費を投じてきました。また、現在も継続して毎年広告運用を行っています。
その長年の経験から感じているのは、「効果のある広告」とは、媒体の種類や配信手法以上に、出稿前の準備と出稿後のフォロー体制で決まるということです。
どれほど優れた広告媒体を選んでも、受け皿となる自社サイトの設計が不十分であれば成果にはつながりません。また、広告経由で訪問された見込み客に対する導線設計やフォロー体制が整っていなければ、機会損失が生まれてしまいます。
もし広告掲載をご検討されているのであれば、大手広告会社の魅力的な提案にすぐに飛びつくのではなく、まずは自社サイトの作り込みとコンバージョン導線の整備から着手することを強くおすすめします。
広告は「魔法」ではなく、「設計された仕組みを加速させる装置」にすぎない、という視点を持つことが重要です。

士業が有料広告を成功させるためのポイント

1)士業が有料広告を使う場合の重要ポイント【タイミング】

私は、士業が広告で失敗する最大の原因は、「広告を出すタイミング」にあると思っています。

ホームページが弱い状態では成果が出にくい

実際、ホームページが弱い状態で広告を出しても成果は出にくいです。

専門性が伝わらない、プロフィールが弱い、実績が少ない、導線が分かりにくい、記事がほとんどない、このような状態では、広告でアクセスを増やしても問い合わせにつながりにくいです。

広告は、あくまでアクセスを増やす手段です。

弊社の講座でもよくお話していますが、もし、お客様の心を掴めるホームページが完成していない状態で広告費を投下してしまうと、極端な話、

「お金を払って見込客をサイトへ集め、その結果、『この事務所には依頼しない方がよさそうだ』と思われる」という状況になってしまう可能性すらあります。

特に士業の場合は、価格だけで即決されることは少なく、最終的には「この先生なら安心して相談できそうか」という信頼感が非常に重要になります。

そのため、広告運用以上に重要なのが、ホームページ側の信頼形成です。

例えば、記事ページがほとんど存在せず、見込客が繰り返し訪問したくなるような有益コンテンツが少ない場合、広告で一時的にアクセスを集めても、比較検討の段階で他事務所へ流れてしまいやすくなります。

実際、士業のWEB集客では、「広告運用の上手さ」よりも、「訪問後に信頼を獲得できるサイト設計」の方が、最終的な問い合わせ数に大きく影響するケースは非常に多いです。

2)士業広告は教育型コンテンツと相性が良い

私は、士業の広告運用では、「教育型コンテンツ」が非常に重要だと思っています。

特に、高額業務や法人向け業務では、いきなり問い合わせを取ろうとするよりも、まず、解説記事や無料動画などを通じて信頼形成を行った方が、成果につながりやすいケースがあります。

下記がその流れを図解したものです。

広告

教育型コンテンツ

信頼形成

問い合わせ

3)広告単体ではなく集客導線全体で考える

実際、広告だけで安定的に集客できる士業事務所はそこまで多くありません。

むしろ、SEO、YouTube、SNS、紹介、広告などを組み合わせている事務所の方が、長期的にはかなり強いです。

そのため、私は士業事務所の広告戦略では、「広告単体」で考えるのではなく、「集客導線全体」で考えることが非常に重要だと感じています。

特に士業業界では、「まず信頼されること」が問い合わせ獲得の前提になります。そのため、広告も単体で考えるのではなく、信頼形成の一部として活用していくことが重要だと私は感じています。

今回の解説は以上です。最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。

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